第4回:手作りお菓子の誘惑、ざくろシフォンケーキの巻
女子として生きていれば、一度はお菓子作りにチャレンジしたことがあるんじゃないだろうか。 私の場合、最初に作ったのは6歳の時のバレンタインチョコレート(祖父用)だ。手作りなんていっても、市販の板チョコを溶かして型に入れて固めた即席ともいえる手作りお菓子。しかもラッピングに丁度いい袋がなかったので、みかんが入っているあのダイダイ色の網ネットにザラザラと流し込んで上をリボンで結んで差し上げた。受け取ったとたん、編み目からチョコの破片がざらざらと床にこぼれていたが祖父は嬉しそうだった。 その後は調理実習でクレープを、友だちの家でクッキーやチーズケーキ、パン、アップルパイなど……こうやって思い出すと割と作っているものだ。それなのに見た目の女子力が一向に上がらないのはどうしてだろう。
最近は買うばかりでお菓子作りもすっかりご無沙汰になっていたが、シフォンケーキが無性に食べたくなって久しぶりに何年か前に買ったアルミ製のシフォン型を台所の棚奥から引っ張りだした。粉類を何度もふるいにかけて卵白を泡立てる。シフォンケーキはメレンゲの泡立て方が重要だ。腱鞘炎になるんじゃないかというぐらい泡立て器でかき混ぜる。こ、こんなにお菓子作りって重労働だっただろうか……生地を流したシフォン型をオーブンに入れた頃にはすっかり疲れ果ててしまった。流しに積み重なっている粉だらけのボールや泡立て器を見てまたげんなり。でも焼き上がりのいい香りがしてくるとやっぱりウキウキとしてしまう。
マダムヴェールの「ざくろシフォンケーキ」はそんな手間をかけずとも美味しい手作りシフォンケーキが楽しめる。通販で注文して、届いた箱を開けるとあの焼き立ての甘い香りがした。順造選の新鮮で濃厚なザクロジュースをたっぷり使い、小麦粉は北海道十勝産の「ホクシン」、卵は新鮮な産地直送のもの、オイルもビタミンEがたっぷりのブドウの種を絞って作られるグレープシードオイルを使用というこだわりっぷり。フワッフワのしっとりとした生地をフォークで大きめに切って口に入れると素朴な甘さとザクロの風味がふわりと広がっていくら食べても飽きがこない。
発売当初は期間限定の商品だったが、ファンが続出中なので継続して販売するそう。納得なその味、ぜひ皆さんに味わって欲しい一品である