夏が本格化するこれからの季節は、たくさんのフルーツが出回ります。
八百屋さんやデパートの青果売場をのぞいてみると、宮崎のマンゴーに島根のデラウェア、山形のさくらんぼやワシントンのアメリカンチェリー、鳥取のすいかやメロン、キーウィ、桃など、カラフルな果物があふれんばかりに並びます。フルーツ好きにはたまらない季節ですね。
今回は、そんなフルーツ百花繚乱の季節にぴったりの「ザクロとフルーツのゼリー」をご紹介しましょう。ザクロジュースをぷるんぷるんのゼリーにして、そのなかに旬のフルーツをとじこめました。
デラウェアの皮をむくのは少し手間ですが、粒を皮のうえからおして翡翠色の小粒がぷるんと出てくるのはかわいらしいものです。さくらんぼは軸をつけたままでどうぞ。
最近、若い人の果物離れが多いと聞きます。「皮をむくのがめんどう」「甘いので太りそう」といったのが主な理由だそうですが、「果物は太る」というのは大きな誤解。たしかに糖分は含んでいますが、カラダの潤滑油であるビタミンやミネラル、食物繊維ポリフェノールも多く含んでいるので生活習慣病の予防にもいいといわれていますし、カロリーや糖分は、朝摂れば、その日のエネルギー源として、その日のうちに消化されます。※1)2)
果物の一日の理想摂取量は、約200gといわれています。およそみかん1個が100gりんごは半分で100gになりますが、厚生労働省の国民健康・栄養調査によれば、現在の日本人の平均摂取量は理想摂取量の約半分の119g(平成16年調査)と、まったく足りていない状況です。
せっかくおいしいフルーツが豊富な日本にいるのですから、存分に楽しみたいものです。
<今回のメニュー>
ザクロとフルーツのゼリー
<材料>(4人分)
ザクロジュース 300cc
ゼラチン 5g(1袋)
きび砂糖 大1
レモン汁 小1
季節のフルーツ 適量
※今回は、さくらんぼ4粒、デラウェア12粒
<作り方>
1.ゼラチンは大さじ1のお湯で溶かしておく。デラウェアは皮を指でおして中身を出しておく。
2.ジュースにゼラチンを加え、器にいれ、冷蔵庫で30分ほど冷やす。ジュースがかたまってきたら、さくらんぼとデラウェアを入れる。
<ワンポイントアドバイス>
最初からデラウェアやさくらんぼを入れると底にしずんでしまいます。フルーツは、ある程度かかたまってからいれると浮いたような感じになって見栄えも華やかです。
いろいろな季節のフルーツを使って、楽しんでみてください。
■参考文献
1) He F.J. et al. (2006) Fruit and vegetable consumption and stroke: meta-analysis of cohort studies. Lancet 367:320-326.
2) Takachi R. et al. ; JPHC Study Group. (2007) Fruit and vegetable intake and risk of total cancer and cardiovascular disease: Japan Public Health Center-Based Prospective Study. Am. J. Epidemiol. 167:59-70.